【海外送金】Wiseの仕組みと利用方法を解説【なぜお得?】
海外送金の手段として在英者に人気のWise(旧トランスファーワイズ)。
Wiseが選ばれる理由は、なんと言っても銀行間で直接送金するよりも断然お得だから。
でも「そんなお得に海外送金できるなんて、どんなカラクリがあるんだろう」と思いませんか?
このページではその仕組みを解説する共に、登録手順&送金時の注意点についてもふれています。
1. Wiseな仕組み
会社名であるWiseの名の通りの賢い仕組みを紹介する前に、「Wise」とは一体どんな会社なのかを簡単に紹介しておきます。
Wiseとは?
Wiseとは、2011年にTransferWiseの名で設立されたインターネット上で送金サービスを提供する会社で本拠地はロンドン。世界8カ所に支店があります。
英国では金融行動監視機構 (FCA) より電子マネー機関として認可されており、日本ではWise Japanが関東財務局より資金移動者として免許登録されています。
現在の利用者は400万人以上で、Wiseを利用して送金される金額はひと月で4千億円以上!
2021年3月に社名「TransferWise」が「Wise」に変更となり、今後ますます便利なサービス展開が期待されています。
参考:Wise公式サイト
お得な理由とその仕組み
Wiseの魅力と言えば、なんと言っても「お得に海外送金できる」こと。
そして、銀行の様に送金する度に書類を書く必要もなく、オンラインで簡単に送金手続きできるのも大きなポイントです。
Wiseが海外送金をお得に提供できる理由。
それは、これまでの海外送金を覆す金銭の移動手段にあります。
以下の図は、「銀行間の直接海外送金」と「Wiseを利用した送金」の仕組みを比べたものになります。
いかがでしょうか?
Wiseの方が随分と複雑な仕組みに見えますが、実際に送金を行う際の手続きは銀行間での送金よりも遥かに簡単なのでご安心を!
実は国際送金されていない事実
上の図を見てお分かりの様に、Wiseは送金の際に「各国にあるWiseの口座」を利用しており、「その口座と同国にある送金元・送金先の口座」への送金を行っているだけ。
実際には「国際」送金は行われていないのです。
そんな仕組みにより、通常、海外銀行間の国際送金でかかる高い送金手数料が抑えられている訳です。
またWiseは手数料なしの実際の為替レートを用いているため、為替レートに為替手数料を上乗せしている大手銀行と比べ8分の1ほどの手数料でお得に海外送金できることになります。
まさに、これまでの国際送金の常識を覆す革新的なお金の移動方法ですよね!
どのくらいお得なのか簡単計算!
実際にWiseで国際送金をしたらどのくらいで送金できるのかを確かめてみましょう。
確認方法は簡単です。
Wise公式サイトにある計算機に実際に送りたい額と通貨を選んで両替額や手数料をチェックしてみましょう。
銀行などは隠れ手数料などがあったりするので、事前に実際にいくら手数料がかかるのかは分かりづらいかもしれませんが、Wiseと比べると違いは大きいのではないかと思います。
WiseははじめからWiseの計算機で全ての手数料を明確に示してくれるので分かりやすいです。
2. Wiseの利用方法を解説
海外に長期滞在する際には、何かと「海外送金」しなければならない時あります。
例えば…
- 現地で通う学校の授業料支払い
- 家賃の支払い
- 日本の口座からイギリスで開設した銀行口座へ送金
などなど。
お得なWiseを利用すれば、日本にいてもイギリスにいてもこれらの送金は簡単です。
2021年より長期海外滞在時や海外旅行時に持っていると便利なWiseのデビットカードが日本で発行できるようになりました。タッチ決済機能のあるこのカードを日本にいる時点で作っておけば、現地到着後すぐに現地通貨での決済ができとても便利!
注意したい本人確認について
Wiseのアカウント登録と送金手順を紹介する前に、注意したい「本人確認」について触れておこうと思います。
Wiseは金融機関として、資金を安全に取り扱うため「本人確認」を行っています。
現在「日本が主な居住地」の方
これから国外へ長期滞在するなどの理由でWiseを利用しようを考えている方で、日本にいる時点で海外送金、又はWiseの多通貨口座に外貨両替しておきたい方は「本人確認」の際に「マイナンバー関連書類」と「顔写真付き証明書」が必要となります。
マイナンバーは基本的に「国外転出届を出すと失効して使えなくなる」ので、マイナンバーがあるうち(国外転出届を出す前)に全てのWise登録手続き&送金を日本で済ませておきましょう(←ここ非常に大事です)
本人確認の際には、Wiseアカウントに登録する住所と本人確認書類に記載されている住所が一致する必要があることにも注意しましょう!
*日本国外に生活の拠点が移った後Wiseを利用する際、「住所確認」が必要となることがあるそうです。詳しくは、Wise公式サイトの説明を参考にしてみましょう。
「日本国外が主な居住地」の方
日本国外でWise登録&送金を行う際にも「本人確認」が必要ですが、その際に必要となる書類は以下など。
- パスポート
- 顔写真付き運転免許証(現地)
国により必要書類は異なることがあるので詳しくはWise公式サイトのこのページでチェックしてみましょう。
これまで外国に居住していて日本の口座から送金をしたい方は、この記事の最後にあるマイナンバーなしに日本口座から送金する方法の項目もご参考にどうぞ。
日本でのWise登録&送金手順
Wiseの公式サイトは日本語で利用でき、初めて利用する人でも安心です。
*以下、簡単な手順紹介となりますが近日、画像付きの解説記事を公開予定です(2021年9月27日追記)
初回時の手順
- Wiseサイトで会員登録(無料)
- 送金額と通貨を指定
- 送金元口座と送金人の情報を入力
- 受取人のメールアドレス、口座名義、口座情報を入力
- 本人確認書類をアップロードし本人確認を完了
- 送金の目的を選択
- Wise Japanの口座(三菱東京UFJ銀行)に送金額を振り込む
- 画面の振込完了ボタンを押す
- 送金先の国にあるWise口座から受取人の口座へ振り込みされる
- 送金完了
2回目以降の送金手順
- Wiseサイトにログインし「送金する」を選択
- 送金額、通貨、受取人の設定
- 送金詳細のチェック後「確認して続行」を選択
- 送金元の国にあるWise口座に送金額を振り込む
- 送金先の国にあるWise口座から受取人の口座へ振り込みされる
- 送金完了
マイナンバーなしに日本口座から送金する方法
日本でマイナンバー制度が本格化して以来、英国に住む筆者を含め、海外が拠点の日本人はマイナンバーを持っていないことから、Wiseを利用して「日本の銀行口座から送金が出来ない」という困った状況となっていました。
ところがなんと! おそらく2021年の中頃辺りから?送金可能となっています!!
マイナンバーなしに日本の銀行口座から送金する為には「現在、日本に居住していない」という選択肢を選び、居住地の現住所を証明する書類(3カ月以内に発行されたBank StatementやBill)をアップロードすることが条件の様です。
参考:Wise公式サイトへ
最後に
留学やビジネスで海外生活する際にWiseがあれば「簡単に賢くお得」にお金の移動ができ便利ですね。
はじめてのイギリス長期滞在で現地銀行口座を開設したいと思っている方は「はじめのイギリス銀行口座開設」のページもぜひ参考にしてみてください。