イギリスの免税手続き*免税制度撤廃済み*【アーカイブ】
英国での買い物には基本20%の付加価値税 (VAT)がかかります。
ただ、通常英国外に居住する人がこの税金を支払う義務は無い為、手続きをすることで支払った税金の還付を受けることができます。
2021年1月1日よりイングランド、ウェールズ、スコットランドでのVAT還付制度(免税制度)は「廃止」となり、免税での買い物はできなくなっています。
この記事は、免税制度がまだあった時の内容なのでご注意ください。
このページでは「付加価値税とは何なのか?」についてから「還付対象者」、「VAT免除の申請方法」、「空港の手続き場所」などを解説しています。
VAT について
VAT(ヴィー・エイ・ティー)とは Value Added Tax の略で、直訳すると「付加価値税」となります。
なんだか聞きなれない言葉ですが、日本の「消費税」と同じ位置付けで考えて大丈夫です。
商品に表示されている価格にはVAT がすでに含まれたものとなっていることが殆どで、レシートを見るとVAT をどれだけ支払ったかが確認できます。
英国内で買い物をする際、商品やサービスに掛けられる VAT のレートは一般的に「20%」(スタンダードレート)となっていますが、中には20%適用外のものもあります。
以下、20%の通常レートが適用されない物の一例を紹介します。
VAT 5% レートのもの
- 生理用品、車のチャイルドシートなど
VAT が全くかからないもの
- アンティーク、本、地図、新聞、子供服(靴)、20% VAT 適用外の飲食物など(VAT が 20% の飲食物:アルコール、菓子類全般、カフェなどにある飲み物、ジュース、ミネラルウォーター、温かい食べ物など)
VAT 払い戻し制度について(廃止)
この制度は「Tax-free Shopping」又は「Retail Export Scheme」と呼ばれており、英国の非居住者がこの制度に加盟している店で買い物をした際、手続きをすることで VAT の還付を受けられる仕組みとなっています。
2021年1月1日よりイングランド、ウェールズ、スコットランドでのVAT還付制度(免税制度)は「廃止」となり、免税での買い物はできなくなっています。
この記事は、免税制度がまだあった時の内容なのでご注意ください。
制度の利用対象者
- EU圏外に居住している者
- 英国に長期滞在していたが12か月間以上EU以外の国に帰国する者
知っておきたい点
- 払い戻しの対象となるのは3カ月以内に購入したもののみ。(例:1月中に購入したものは、4月30日までに EU 外に持ち出さなければならない。)
- 全ての店がこの制度を取り入れているわけではなく、取り入れている店でも「最低購入金額」を設定しており、制度利用の対象外となる場合もある。
- 手数料を差し引くと実際に払い戻されるのはおよそ 10% ~ 13% となる。
- 申請用紙は1店舗での買い物につき1枚必要となる為、別店舗で購入の都度、申請用紙を頼む必要がある。(払い戻し手続きをする際にはまとめて申請できる。)
払い戻し対象外のもの
- 使用済みのもの
- サービスチャージ(チップ)
- £600 以上の営利目的のもの
- 貨物輸送されるもの
- 宝石(石のみの状態のもの)
- 125g以上の金
- 車
申請方法(VAT還付は廃止済み)
2021年1月1日よりイングランド、ウェールズ、スコットランドでのVAT還付制度(免税制度)は「廃止」となり、免税での買い物はできなくなっています。
この記事は、免税制度がまだあった時の内容なのでご注意ください。
買い物時
- Tax-free shopping対象店で買い物をする際に、レジで「I would like to do Tax-free shopping.」と伝えましょう。
対象店であればレシートや封筒と共にVAT 407と呼ばれる申請用紙(レシートと一緒になっていることもある)がもらえます。 - 申請用紙には、店側の記入欄と、申請者の記入欄があります。
店側は、担当者のサインやスタンプを押す必要があり、申請者(購入者)は、サイン(パスポートと同一)の他、住所などの詳細事項を記入する必要があります(記入については以下を参考)。
店を出る前に、書類に商品名、日付、値段、販売店の担当者のサイン、スタンプなどがあるかを確認しましょう。 - 英国を出国する日まで、書類(レシートを含む)と商品(未使用)を保管しておきます。
VAT 用紙の参考記入例
- Full Name (氏名)
TARO YAMADA - Passport number(パスポートナンバー)
TY12345678 - Issued by the government of(発行国)
JAPAN - Permanent Address(現住所)
305 TANKs Mansion, 2-5-1 Sakura-cho, Iwai-ku, Tokyo, 152-1090 Country:Japan - Bank / Credit Card for refund(還付先のクレジットカード詳細)
1234 5678 9012 3456 Expiry date MM月 / YY年(有効期限) - I arrived in the EU:DD/MM/YYYY(英国 (EU) 到着日)
09 / 08 / 2018 (日 / 月 / 年) - I will leave the EU on, DD/MM/YYYY(英国を出国する日)
15 / 08 / 2018(日 / 月 / 年) - My final destination is(最終到着国)
JAPAN
帰国時のヒースロー空港にて
- 申請カウンターは込み合っていることが多く、手続きを完了させるまでに1時間~2時間を要することも...。
その為、飛行機の出発時刻の最低3時間前には空港に到着しておきましょう。
申請対象の品物を機内持ち込みにしない場合には、チェックイン(搭乗手続き)する前に VAT の払い戻し手続きを済ませましょう。
商品を機内持ち込みする場合には、セキュリティーチェック後にある Tax Free 専用の税関デスクを利用することもできます。 - 空港の税関デスク、又は Tax Free 専用の Travelex カウンターにて「パスポート(入国スタンプのチェック)」、「旅程表」、「購入した品物(未使用)」、「レシート」、「記入済みの申請用紙」を提示し申請手続きを行います。
Travelex カウンターで手続きをする際は、その場でキャッシュ(円)での払い戻しを受けられるケースもあります。
キャッシュでの払い戻しが不可能な場合にはクレジットカードへの払い戻しとなる為、クレジットカードも忘れずに準備しておきましょう。 - 申請が受理されると申請用紙にスタンプが押され、手続き完了となります。
- 入金されるまでには5週間程度かかると考えておきましょう。
備考
- ハロッズなどのように空港外の場所でも還付手続きができる場所がありますが、手続きを完了させるには申請用紙に税関スタンプ(空港でしかもらえない)が必要となります。
- それぞれの空港ターミナルにあるTravelexの”Reserve your Refund”という有料サービス(£15) は、事前に指定した時間に列に並ぶことなく還付手続きができます。予約はこちらよりできます。
ヒースロー空港Travelex VAT Refundの場所
以下にそれぞれのターミナルにあるVAT還付受付カウンターの場所を紹介していますが、場所が変更となることも良くある為、念のため事前に最新の情報をチェックしておきましょう。
それぞれのターミナルのインタラクティブマップを開いて「VAT Refund」と検索に掛けることでチェックできるはずです。
ターミナル2
Level 5 (Departures の階)、Zone A
営業時間:5:00AM – 10:00PM
Terminal 2 インタラクティブマップ(Heathrow Airport 公式サイト)
ターミナル3
Ground Floor (Departures の階), Zone D の横
営業時間:6:30AM – 10:00PM
Terminal 3 インタラクティブマップ(Heathrow Airport 公式サイト)
ターミナル4
Level 1 (Departures の階は Level 2)
Departure, Check in フロアの Zone G の側にあるエレベーターで Level 1 (Mezzanine level) に降りる。
営業時間:5:00AM – 10:00PM
Terminal 4 インタラクティブマップ(Heathrow Airport 公式サイト)
ターミナル5
Level 3 (Departures の階)、Zone G
営業時間:6:00AM – 10:00PM
Terminal 5 インタラクティブマップ(Heathrow Airport 公式サイト)
2021年1月1日よりイングランド、ウェールズ、スコットランドでのVAT還付制度(免税制度)は「廃止」となり、免税での買い物はできなくなっています。
この記事は、免税制度がまだあった時の内容なのでご注意ください。