イギリス旅行の持ち物リスト&スーツケースの注意点
この記事では、これからイギリスへ旅行に行く方や長期滞在予定の方へ向け、荷造り前にチェックしておきたいスーツケース選びの注意点や、在英者の視点で考えた持ち物リストを紹介しています。
1. 荷作り前に要チェック!荷物制限について
荷作りをはじめる前に、まずは航空会社が定めている「荷物制限」をチェックしておくと荷作りがスムーズに進みます。
荷物制限には「荷物の数」「荷物の重さ」「荷物のサイズ」などがあり、これらは
- 利用する航空会社
- 航空券の種類
によって異なります。
制限オーバーすると「超過料金」がかかるので、面倒かも知れませんが必ず事前にチェックしておきましょう。
荷物制限は、航空券の支払い前にチェックしておくのがベスト(荷物の数により料金が異なり、超過料金を払うよりもお得なことも..)。チケット購入後であればその航空会社の予約確認画面にアクセスすれば確認できます。
今述べたように航空券により荷物制限は異なりますが、以下、どんな荷物制限があるのかを紹介しておきます↓
許容個数
多くの長距離フライトの場合、最低「1人1つのスーツケース(預け荷物)」と「機内持ち込み手荷物1つ」が航空運賃に含まれています。
航空会社によっては、預けられるスーツケースが2つまでOKという場合もあるので、長期滞在者で出来る限り多くの荷物を持っていきたいという人は、航空券を購入する時点で考えておきたいポイントかもしれません。
重量制限
預け荷物
空港のチェックインカウンターにて預けるスーツケースなどの「預け荷物」は、「1つ23kg(エコノミークラス)」が平均的な重量制限。
ただし、航空会社やチケットの種類によっては25kgや30kgまでのこともあります。
機内持ち込み荷物
「機内持ち込みする手荷物」の重量制限は10kg程の航空会社が多いのですが、手荷物の重さをチェックされることはあまり無いのでそれ程気にしなくても大丈夫かもしれません。
ただし、明らかに大きい荷物やバッグの数が多ければもちろんチェックされるはず。
サイズの制限
預け荷物
スーツケースなどの預け荷物は、多くの航空会社で「3辺の合計が158cm以内」とされていますが、日本航空(JAL)の場合は「3辺の合計が203cm以内」と太っ腹なサイズ制限。
機内持ち込み荷物
機内持ち込み荷物は「3辺の合計が115cmまで」としている航空会社が多い模様。
超過料金
各航空会社規定の荷物制限を超えた場合には「超過料金」が発生することも覚えておきましょう。
これまでの筆者の経験では、日本の空港は特にチェックが厳しいと感じます。
実際、500g超過であっても荷物を減らすように言われたこともあり、配送料より超過料金の方が高かったため空港から実家に送る羽目になりました。
次の項目では、成功する荷造りには重要だけど、案外盲点のスーツケースについて解説していきます。
2. 良いスーツケースに投資価値あり
さて、荷物制限について確認できたところで、次に解説したいのは「スーツケース」についてです。
- スーツケースは見た目や大きさではなく、長く快適に使えるものに投資するのがおすすめ
注目するのは、重さ、素材、耐久性。
スーツケースの重さは結構違う
- 荷物制限のサイズ以内であれば、どのスーツケースも同じ
と考えがちなのですが、実は、スーツケースによって重さにはかなりの差があります。
先ほど荷物制限の解説で「預け荷物の平均的な重量制限は23kg」と紹介しましたが、これは「スーツケースの重さ込み」の重量制限です。
ということは、中に入れる荷物の重量は当然・・・
「航空会社の荷物制限重量」
マイナス
「スーツケース自体の重量」
↓
「中に入れられる荷物の重量」
となるわけです。
当たり前の事ではあるのですが、案外、スーツケースの実際の重さを考えずに荷作りしてしまうことは多く、荷物を詰めた後に測ってみたら制限量を遥かに超えていた、または、スーツケースはまだスカスカなのに重量制限のせいでもう何も入れられない、ということになります。
渡英向きの大型スーツケースの重さは、最軽量のもので2.5kgほど。重いスーツケースには6kg!を超えるものもあり、同じサイズのスーツケースでもその差は3.5kgにもなります。
スーツケースは素材で選ぶ
スーツケースの重さは、同じサイズであっても「素材」によって大きく異なります。
そして、素材によって変わるのは重さだけでなく「耐久性」が異なることにも注目したいところ。
スーツケースは、チェックインで預けた後かなり乱暴に扱われることが多いため、現地に到着して受け取ったら「破損していた」といことは決して珍しいことではありません。
スーツケースの注目素材&良ブランド
軽い素材
➡Curv®、ポリカーボネート、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン
耐久性
➡Curv®、ポリカーボネート、アルミニウム
信頼のブランド
パーツも頑丈で長年使えると評判
➡サムソナイト、リモワ、ロンカート、デルセーなど
車輪の数
➡大きなスーツケースは、移動がスムーズな「4輪」が鉄則
おすすめスーツケース
これまで解説した次のポイントをクリアする、おすすめのスーツケース3つを紹介します。
- 3辺の合計が158cm以内
- 軽量&耐久性のある素材
- 4輪
- 信頼のブランド
【1. サムソナイト:シーライトスピナー75】
衝撃耐性と軽量性を兼ね備えた特許素材Curv®が使用された人気の超軽量スーツケース。
・容量:94リットル
・重量:2.8kg
・素材:Curv®
・サイズ:75cm x 51cm x 31cm(三辺合計:157cm)
・色:ミッドナイトブルー、オフホワイト、ブラック、チリレッド
・保証:10年
【2. サムソナイト:ハイファイスピナー75】
内側に隠れたエキスパンダブル機能があり、容量を110Lまで拡張できる。ポリウレタンコーティングされた止水ファスナー付き。
・容量:100リットル
・重量:3.7kg
・素材:ポリプロピレン
・サイズ:75cm x 50cm x 28cm(三辺合計:153cm)
・色:パープルクラウド、ブラック、ダークブルー、レッド
・保証:10年
【3. ロンカート: WE ARE 92L】
驚異的な軽さと衝撃への強さに加え、ワンランク上の上品なデザインも魅力のイタリアのスーツケース。ハンドルとネームタグは革製でファスナーも頑丈につくられている。
・容量:92リットル
・重量:3kg
・素材:独自開発によるポリプロピレン3層構造素材
・サイズ:78cm x 50cm x 30cm(三辺合計:158cm)
・色:ホワイト/レッド、ブラック、シルバー、ブルー、ホワイト/ブラック
・保証:10年
いかがでしたでしょうか?
しっかりしたスーツケースは高額ですが、長期間、快適に使えることを考えれば価値ある買い物だと思います。
次からはいよいよ、荷作り手順と持ち物リストを紹介します。
3. 荷作りの手順と持ち物リスト
さて、いよいよ荷作りのスタートですね。
まず初めにお伝えしたいのは、荷作りし始めてからしばらくすると頭に浮かんでくる「これも使うかもしれない」に惑わされないということ。
筆者の実体験では、「かもしれない」と思い持っていっても実際は使わないことの方が多いです。なので、「かもしれない」と思い始めたらご注意ください。
大抵のものは現地で手に入るので、荷作りに煮詰まったら「現地で買えばいいか!」と思い気楽にいきましょう!
これより、おすすめの荷作り手順全4ステップをご紹介。
Step 1:必須持ち物
まずは衣類以外の必須持ち物を集めましょう。
集めたら、機内に乗り込む際に持っていく「機内持ち込み手荷物」と、チェックインカウンターで預けるスーツケースに入れる「預け荷物」とに分別してください。
Step 2:衣類
次に、持っていきたい衣類を集めましょう。渡英当日に着る服も忘れずに考えておくといいです。
夏服はまだしも、冬服は重いしスペースをとるので準備が難しいところですが、イギリスはファッションの国でもあり、ユニクロやプチプラで大人気のPrimark(プライマーク)をはじめ安くておしゃれな店が沢山あるので、「かさばる衣類は現地で買う」を前提に荷作りしてしまうのもおすすめです。
下着やパジャマも忘れずに!
Step 3:お土産スペース
これは短期滞在者が注意しておきたいことなのですが、荷作りをする時点で帰国時の「お土産スペース」を考えておいてください。
帰国する時になって「お土産を入れるスペースがない…」という方は案外多いのです。航空会社の荷物超過料金や国際配送料は高額で痛い出費です。そして手間もかかります。
Step 4:追加の持ち物
ここまで荷作りを終えてみて、まだスペースや重量に余裕があるようであれば、あったら便利な追加アイテムを足していきましょう。
必須持ち物リスト(衣類以外)
渡航時必須ドキュメント
- パスポート(とそのコピー)
- 海外旅行傷害保険
- 航空券(旅程表)
- 入国審査の際に必要な書類(該当者)
お金関連
- クレジットカードなどの支払いカード(最低2枚)
- 少額の英国通貨
通信・電気製品
- 通信端末(スマートフォン、タブレット、PCなど)
- 英国で使えるSIMカード
- 通信端末の充電器
- 変換プラグ BFタイプ (Amazon.co.jp)
その他の生活用品
- ペンやメモ帳(渡航時用)
- 腕時計
- 雨具 – 折りたたみ傘、防水ジャケット等
- 歯ブラシ(滞在期間分)【解説1】
- 常備薬(持病の薬など)
- メガネ、コンタクトレンズ&洗浄液
- 夏:扇子 【解説2】
- 生理用品(女性)【解説3】
【解説1】歯ブラシについて
日本でよくある「コンパクトヘッド」の歯ブラシはイギリスでは手に入りません。
コンパクトヘッドではなくても、基本イギリスの歯ブラシはヘッドが大きかったりフィット感がイマイチなものが多いので、筆者のように歯ブラシにこだわりのある場合wは、滞在期間中に使う分をまとめて持ってくるのがおすすめです。
*電動歯ブラシは、日本で販売されているのとほぼ同じものが手に入ります。
【解説2】扇子について
イギリスに熱波がやってくる期間、鉄道や地下鉄、バスの車内は蒸し風呂状態になることも。
こんな日に日本の100均で売られている扇子を一つバッグに忍ばせておけば、「持っててよかったー!」となること間違いなしです。
【解説3】生理用品について
現地では日本の品質に劣らないナプキンやタンポンが手に入ります。
イギリスのメジャーな生理用品ブランドはAlwaysやBodyform。
季節別の服装チョイス
ロンドンの夏は日本ほど夏日が続くことは稀で、冬は東京並みの寒さとなります。
ただし温暖化の影響により、熱波や洪水、寒波など予期せぬ天候も多くなってきている為、渡英間近になったら天気予報のチェックがおすすめ。
通常、ロンドンは一年を通して突然の小雨が多く(稀にスコールの様な大雨が降ることも…)、朝、昼、晩と天候がめくるめく変わる、まるで一日の中に四季があるような日もあります。
衣類は、いざとなれば現地のショップで買うのもあり。
Primarkは激安でおしゃれな服が沢山ありおすすめです。
以下、季節ごとの気温やおすすめの衣類をご紹介。
夏(6~9月頃)
夏の平均気温は23度ほど。
ただ、近年は異常気象で熱波が続くこともあるのでこの期間に渡英する方は出発前に天気予報の確認がおすすめです。
- 半袖を中心に揃え、薄手の長袖カーディガンやジャケット(小さく収納可)、スカーフなどがあると重宝。基本、薄手の服を重ね着して温度調節をするのがおすすめ
- 英国各地へ旅行(山や海)に行く予定なら、フリースやライトダウンジャケットなどがあると良し
- 日差しが強い日もある為、サングラスや帽子もあると良し。
- 突然の雨も多い為、薄手の防水ジャケット(フード付き)があると便利
冬(11~3月頃)
冬の平均気温は4度ほど。マイナス2度ほどになる日も稀にあり、歩道が凍ったり雪が降ることもあります。
- 一着のコートを基本に、中は気軽に着脱ができ簡単に体温調節できる重ね着が良い。(建物の中や地下鉄は温かい)
- ユニクロのウルトラライトダウンは、特に寒い日にメインのコートとの重ね着で重宝。
- できるだけ薄く、軽く、暖かい素材(カシミヤなど)の衣類は重宝。
- 特に寒い日の観光は、滑りにくい靴、手袋、フード付きの温かいコート、ホッカイロなどの完全装備。
- 建物内で脱いだコートや衣類を入れられるリュックサックがあると、両手が自由になって便利。(観光施設には「クローク」(有料)があるので、荷物が多い時には利用すると便利。)
それ以外の月(4, 5, 10月頃)
最高気温は12~18度、最低気温は4~7度ほど。
服装を選ぶには少々難しい時期ですが、天気予報で気温をチェックしながら夏冬の服装を組み合わせて準備しましょう。
- 夏冬と同様、ポイントは「軽量、コンパクト、重ね着!」
- ホッカイロや手袋などは必要ありませんが、コンパクトになる軽くて暖かいコートがあると便利。
まだ余裕あり?追加持ち物リスト
現地で入手できるアイテム➡〇
現地で入手困難なアイテム➡☓
機内持ち込みグッズ
- 除菌シート(コロナ対策)
- スキンケア用品・保湿
(100ml以下) - フライトソックス (参考:Amazon.co.jp)
(エコノミー症候群対策) - カメラ
- パソコン(タブレット)
- イヤホン
- ネックピロー (参考:Amazon.co.jp)
- アイマスク
- 耳栓
- スリッパ又はビーチサンダル
- おやつ
安全グッズ
電気製品
- 海外対応ヘアドライヤー(参考:Amazon.co.jp)(〇)
- イギリス電圧対応のシェーバー(参考:Amazon.co.jp)(〇)
- 2ポート以上のUSB急速充電器(〇)
- 240V海外対応の炊飯器(〇)
- 変圧器(〇)
日本の食品
長期滞在の方は、特に持っていきたい日本食。大抵の日本食品は、ロンドンにいくつかある日本食スーパーマーケットで手に入ります。
店舗の場所は「Japanese supermarket London」とググればオッケー。
ただし、値段は日本の何倍もするので軽い乾物を中心に持ってくると重宝します。
- 即席みそ汁
- 麦茶・緑茶(茶葉)
- 海苔
- ふりかけ
- レトルト食品(カレーや佃煮など)
- ダシの素
- 鰹節
- その他乾物(高野豆腐やひじきなど)
日本語の書籍
- 英会話の本
- 旅のガイドブック
- 英語学習の教材
- その他、日本語の学習教材
- 小説など
その他生活用品
- 腕時計、目覚まし時計(〇)
- ホッカイロ(△イギリスでは殆ど使われてなく、あっても高い)
- 国際運転免許証(△)【解説1】
- 日よけ対策アイテム(〇)
- 斜め掛けバッグ(〇)
- リュックサック(〇)
- 洗濯洗剤(〇)
- シャンプーなど(〇) 【解説2】
- 洗濯ネット(〇)【解説3】
- タオル(〇)
- 水筒・お弁当箱・お箸など(〇)
- 100均の文房具【解説4】
- 化粧品(〇)
- エコバッグ(〇)
(現地スーパーの袋は有料) - オペラグラス(〇)
(舞台鑑賞の際に活躍)
【解説1】国際運転免許証
イギリスで運転したい、するかもしれないという方は、日本で国際運転免許証を取得する必要があります。国際運転免許証の取得方法についてはJAF国際運転免許証についてのページが分かりやすそうです。
長期滞在者は、英国にて「日本の運転免許証」を「英国の運転免許証に切り替える」こともできます。詳しくは在英日本大使館の公式サイトにて確認できます。
【解説2】シャンプーなど
一週間程度の短期滞在で滞在先にない場合は、旅行用サイズを持ってくると便利かもしれませんが、それ以上の滞在であれば現地購入がおすすめです。
というのも、イギリスの水は硬水なので、軟水で使うことを前提に作られた日本のシャンプーはあまりイギリス向きとは言えません。
これまでさまざまなブランドを使用してきて、アジア人の髪向けでお手頃だと思うのはTRESemmeのシリーズ(英国大手薬局Bootsサイト)です。大容量ボトルからカラーケアー用、シリコンフリーのものまで種類もイロイロでおすすめです。どこの町にも必ず1つはある薬局Bootsで入手できます。
【解説3】洗濯ネット
洗濯ネットはイギリスのお店ではあまり見かけないのですが、Amazon UKなどのオンラインで見つかります。
ちなみに、イギリスのアマゾンでは日本の食品(お米など)も手軽に入手でき便利です。
【解説4】100均の文房具
文房具はイギリスでももちろん手に入りますが、質の良いアイテムは値段が高く、安いものは使い物にならないことが多いと感じます。
よって、日本の100均の方が遥かにコスパが良し!
参考までに、私が日本帰国時に買ってくる100均グッズを紹介しておきます。
- 付箋
- セロテープ
- きれいにはがせるラベルシール
- ファイル・バインダー各種
- ホッチキス(芯も)
- ペン各種
- 修正液
- 消しゴム
最後に
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
荷作りは時間のかかる作業ですが、現地で快適に過ごせるよう頑張ってください!
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