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テート・ブリテンとは?見どころ10選とアクセス

この記事では、観光時に知っておきたいテートブリテンの見どころやアクセスについて紹介しています。

1. テート・ブリテンとは?

テートブリテンの外観
Image credit; Zotov Dmitrii / Shutterstock.com

英語表記:Tate Britain

テート・ブリテンは、イングランドにあるテート・ネットワークの4つの美術館のうちで最も古く、16世紀から現代までのイギリスの美術品を幅広く収集しているミュージアムです。

【テート・ネットワークの4つの美術館】

  • Tate Britain(ロンドン)
  • Tate Modern(ロンドン)
  • Tate Liverpool(リバプール)
  • Tate St Ives(セント・アイヴス)

テート・ブリテンはもともと1897年に「国立イギリス美術館(National Gallery of British Art)」として開館し、1932年に創設者であるヘンリー・テート卿にちなんで「テート・ギャラリー」と改名されました。

その後、ギャラリーに収蔵されていた現代アートが、2000年にオープンしたテート・モダンに移されることをきっかけに「テート・ブリテン」に名前が変わりました。

現在のテート・ブリテンには、1500年以降のイギリスの絵画、彫刻、ドローイング、版画など、英国の美術の発展を表す幅広いコレクションを保有しています。

テート・ブリテンは一時的な展示や特別イベントも開催しており、歴史的なコレクションと並んで多様なアート作品を鑑賞することができます。

美術館はテムズ川沿いのミルバンクに位置しており、テート・モダンとともにロンドンのアートシーンにおける重要な文化的ランドマークとなっています。

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2. 館内の見どころ

テート・ブリテンのギャラリーの様子
Photo; ©TanksLondon.com

テート・ブリテン館内は、1階(Main Floor)と地階(Lower Floor)の2階建てで、常設展示ギャラリーや特別展の会場は1階のメインフロアーにあります。

最新の特別展情報(エキシビション)は、公式Tate Britainサイトでチェックしてみましょう。

館内には素敵なカフェや子供向けのアートスペースもありゆっくり楽しめます。

現地を訪れる際は公式館内マップ(PDF)をダウンロードし、以下で紹介する常設展示ギャラリーのおすすめ作品を参考に館内を散策してみてください。

常設展示ギャラリーのおすすめ作品10選

テート・ブリテンの常設展示ギャラリーは入場無料です。

展示ギャラリーは全部で39部屋あり、大きく次の3つのジャンルに分かれています。

  1. Room1 ~ Room 15 – HISTORIC AND EARLY MODERN BRITISH ART
    (チューダー期から第二次世界大戦以前のイギリス美術)
  2. Room 16 ~ Room 29 – MODERN AND CONTEMPORARY BRITISH ART
    (近代および現代のイギリス美術)
  3. Room 30 ~ Room 39 – JMW TURNER 
    (世界最大のJMWターナーのコレクション)

以下、テート・ブリテンの公式サイトでおすすめされている展示作品を10点を紹介します(ルームナンバー順)。

メアリー・ビールの『少女のポートレート』

英語表記:Portrait of a Young Girl by Mary Beale
展示ルーム:Room 2

メアリー・ビールは17世紀のイングランドでプロの芸術家として活動していた女性肖像画家でした。この少女の横顔を描いた油彩スケッチは、一回のセッションで作品を完成させようとする試みの一環であり、より費用と時間のかかる4回または5回のセッションよりも早く制作する方法を模索したものと考えられています。

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ジョン・シンガー・サージェントの『カーネーション、リリー、リリー、ローズ』

英語表記:Carnation Lily, Lily Rose by John Singer Sargent
展示ルーム:Room 8

ジョン・シンガー・サージェントは、多くの依頼を受ける社交界の画家として1885年にロンドンに定住したアメリカの芸術家でした。

『カーネーション・リリー、リリー・ローズ』(1885年-1886年)では、夏の薄明かりの夕方に花々の庭で中国風のランタンを灯す2人の子供を描いています。この作品を完成させるのに約1年かかったのだそうな。

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ジョン・エヴァレット・ミレーの『オフィーリア』

英語表記Ophelia by John Everett Millais
展示ルーム:Room 10

「オフィーリア」(1851年-1852年)は、シェイクスピアの『ハムレット』に登場するオフィーリアの悲劇的な死を、ミレーが長期間を費やし細部まで描いた作品です。

画家、詩人、モデルのエリザベス・シダルは、ミレーのスタジオの浴槽に水を張り、ウェディングドレスを着てこの絵画のモデルとなったのだそうな。

テートのコレクションで最も人気のあるラファエル前派の作品の一つです。

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フランシス・ベーコンの『キリストの十字架の下の3人物のスタディ』

英語表記:Three Studies for Figures at the Base of a Crucifixion by Francis Bacon
展示ルーム:Room 16

三連画(トリプティク)と呼ばれる、宗教画に一般的な形式の作品。ベーコンは、この絵の中の人物たちをフューリエスと呼ばれる古代ギリシャの女神で、人間の悪行に対して罰を与える存在と解説しています。1945年に第二次世界大戦の終盤に公開され、その衝撃的なイメージと人間の苦しみと恐怖の強烈な描写は一般の人々を驚かせたのだそうな。

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LSローリーの『インダストリアル・ランドスケープ』

英語表記:Industrial Landscape by LS Lowry
展示ルーム:Room 16

ローレンス・スティーヴン・ローリーは、都市の風景と特徴的な「マッチ棒の人々」の独特の絵画スタイルで知られています。彼の絵画は、主に彼が賃貸徴収人として住んで働いていたグレーター・マンチェスターを描写しています。

「インダストリアル・ランドスケープ」(1955年)は、典型的なローリーの都市風景ですが架空の工業地域であり、ローリー本人は「特定の場所ではなく…ただ、例えば教会や煙突を中央付近に置くことで、この絵画が少しずつ形作られていった」と語っています。

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ブリジット・ライリーの『フォール』

英語表記:Fall by Bridget Riley
展示ルーム:Room 19

ブリジット・ライリーは光学的錯覚を駆使した幾何学的なパターンを作り出すことで、1960年代の芸術の境界を押し広げたアーティストとして知られています。

「フォール」(1963年)では同じ色を使用して繰り返しの曲線を描き、視覚を欺く効果を生み出しています。

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デイビッド・ホックニーの『ア・ビガー・スプラッシュ』

英語表記A Bigger Splash by David Hockney
展示ルーム:Room 19

デイビット・ホックニーは、20世紀の現代芸術を代表するイギリス画家の一人です。

『ア・ビガー・スプラッシュ』(1967年)は、ホックニーが若い頃にロサンゼルスへ移住したことをきっかけに生まれたスイミングプールの作品シリーズの中の一作品です。

普段の生活では目で捉えることができない一瞬で消える水しぶきの瞬間が、ホックニーの独特なタッチで描かれています。

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レネ・マティッチの『チディがレネの髪をやっている』

英語表記:hiddy Doing Rene’s Hair by Rene Matić
展示ルーム:Room 28

1997年生まれのマティッチは、性的マイノリティで他人種的バックグラウンドを持つテート・ブリテンのコレクション展示の中で最年少のアーティストです。

黒人の多様さやイギリスのアイデンティティについて考察し、ロンドンを拠点に創作活動を行っています。

『チディがレネの髪をやっている』(2019年、2021年に印刷)は、マティッチによる展示作品(写真)のうちの一つです。

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ジネブ・セディラの『夢にはタイトルがない』

英語表記:Dreams Have No Titles by Zineb Sedira
展示ルーム:Room 29

南東ロンドンのブリクストンを拠点とするフランス・アルジェリアのアーティスト、ジネブ・セディラは、しばしば自身の個人的なストーリーを用いて政治、家族、アイデンティティなどのテーマを探求しています。

彼女の作品「夢にはタイトルがない」(2022年)では、自身の子供時代と1960年代から1970年代のアルジェリア映画への愛を通じて、「自分の物語をより大きな物語に繋げる」と試みています。この作品はアルジェリアがフランスの占拠から独立してから60周年を迎える時期に制作されました。セディラ自身、両親、息子、友人たちが登場し、コミュニティと繋がりについてのノスタルジックで愛情のこもった映画となっています。

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JMWターナーの『ノラム城、日の出』

英語表記:Norham Castle, Sunrise by JMW Turner
展示ルーム:Room 34

「ノラム城、日の出」(1845年)は、イギリスで最も愛されるアーティストの一人、J.M.W.ターナーのキャリア後期に制作された未完成の絵画です。

ターナーは、北部イギリスへの最初の旅行中にこの城を見ており、彼の生涯で何度もこの場面を描いています。この作品では、彼独自の筆使いと色使いが風景に輝く光を際立たせています。

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3. アクセスと最寄り観光地

テート・ブリテンの建物正面
Photo; ©TanksLondon.com

テート・ブリテンには、テムズ川沿いの通りに正面入り口(階段)があり、建物正面の左側の通り(Atterbury Street)にはベビーカーや車椅子でもアクセスできる出入り口があります。

徒歩圏内には有名観光地があるので合わせて訪れてみましょう。

【最寄り観光地一覧】

【最寄り駅】

  • 地下鉄ピムリコ駅
  • 地下鉄ヴォクソール駅
  • 地下鉄ウェストミンスター駅
  • ロンドンバス:87, 88, C10, 2, 36, 185, 436など

テート・モダン(Bankside桟橋)とテート・ブリテン(Millbank桟橋)を結ぶリバーバスもあります。

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