ロンドンの聖マーガレット教会とは?【世界遺産】
この記事では、ロンドンの主要観光地が集まるウェストミンスター地区にある「聖マーガレット教会」について紹介しています。
ビッグベンの建物とともに世界遺産となっている教会をのぞいてみましょう!
1. 聖マーガレット教会とは?

英語表記:St Margaret’s Church
建造年:12世紀 (ロマネスク様式)
再建:1523年4月(by Robert Stowell)
ロンドンの聖マーガレット教会(セント・マーガレット教会)とは、ウェストミンスター寺院やウェストミンスター宮殿(国会議事堂、ビッグベン)と共にユネスコ世界遺産サイトとして登録されているイングランド国教会 (Church of England)の教会ことで、ウェストミンスター寺院と同じ敷地内にあります。
教会はその昔、結婚式を挙げる場所として人気があり、第二次世界大戦時に英国首相であったあの「ウィンストン・チャーチル」や王政復古期の世相を描いた日記で有名な「サミュエル・ピープス」、英国の詩人「ジョン・ミルトン」をはじめとする多くの著名人がここで結婚式を挙げたのだとか。
聖マーガレット教会誕生秘話
聖マーガレット教会は世界遺産の教会であるのにも関わらず、建物のサイズからかあまり観光客に注目されることがなく少々寂しい雰囲気が漂うところ。
すぐ側にあるウェストミンスター寺院やウェストミンスター宮殿の存在が大きすぎるという理由もあると思いますが、そもそも、ウェストミンスター寺院(教会)がありながら、なぜその直ぐ側に小さな聖マーガレット教会があるのか…?
気になって調べてみたので参考までに紹介しておきます↓
12世紀に聖マーガレット教会が建てられた元々の理由は、簡単に言うと、当時「ウェストミンスター寺院がベネディクト会の修道院だったから」なのだそうな。
掘り下げると、ベネディクト会の修道士というのは「毎日決まった時間に神への祈りをささげること」が一番の努めだったのだそうなのですが、ある時、ウェストミンスター寺院のミサに訪れる人々が急増したことで、修道士たちの大事な祈りの時間が妨げられるようになったのだとか。
修道士:「これでは祈りに集中できないではないか!」
そして思いついたのが…
修道士:「そばにもう一つ小さな教会を建ててしまおう!!」
聖マーガレット教会が建てられて以来、修道士たちは寺院で安心して祈りに集中できるようになったとのことです。
次の項目からは、聖マーガレット教会の見どころを紹介。
2. 教会の見どころ

ここからは、聖マーガレット教会の主な見どころであるステンドグラスの窓について紹介していきます。
【情報ソース】公式 Westminster Abbey サイト
教会東側のステンドグラス
East Window – 教会内に現存するステンドグラスの中で最も古く (1515~1526年頃作)教会が1758年に入手したという「ヘンリー8世とキャサリン・オブ・アラゴンの婚約記念として造られたステンドグラス」。
ちなみに、ヘンリー8世とはチューダー朝の二代目国王でイングランド国教会の礎を築いた人物です。
グラスの下の方にはキャサリン・オブ・アラゴンがひざまずいている様子が見て取れますが、オリジナルのキャサリンの顔の部分は1906年に取り外され、今ではウェストミンスター寺院内にあるThe Queen’s Diamond Jubilee Galleriesに展示されているとのこと。
The Piper Windows
教会の南側通路沿いのステンドグラスは全て第二次世界大戦後時に破壊されてしまったのだそうで、現在見れられるのは英国の画家でステンドグラスデザイナーの「ジョン・パイパー(1903-1992)」による作品。
ジョン・ミルトンのステンドグラス
教会の北側通路沿いにあるステンドグラスのうちの一つは、「失楽園」で有名な英国の詩人「ジョン・ミルトン」の生前が描かれたもの。
3. 訪問案内

聖マーガレット教会の拝観は「無料」で、教会内の写真撮影も可能(フラッシュや動画撮影、三脚使用などは不可)。
すぐそばにあるビッグベンやウェストミンスター寺院の他、ホースガーズやセント・ジェームズパーク、バッキンガム宮殿などの観光地も徒歩圏内なので同時に訪れてみましょう!
拝観可能日時
2022年4月時点
- 月~金:10:30am~3:30pm
- 日:礼拝
最寄りの地下鉄
- ウェストミンスター駅(ジュビリー、ディストリクト、サークルライン)
- セント・ジェームズパーク駅(ディストリクト、サークルライン)