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グリニッジ天文台とは?見どころとチケット予約

この記事では、ロンドンの必須観光地の一つである「グリニッジ天文台」の歴史や見どころなどを詳しく紹介しています。

1. グリニッジ天文台とは?

グリニッジパークから見たグリニッジ天文台

英語表記:Royal Observatory Greenwich
設立:1675年
場所:ロンドン南東部のマリタイム・グリニッジ(世界遺産)

グリニッジ天文台は、海上での経度測定に大きな進歩をもたらした場所であり、グリニッジ標準時(GMT)と世界の本初子午線(経度0度)の所在地として有名です。

国際貿易が急速に拡大していた300年以上前、当時、海上で航行する船舶は太陽や北極星の高度から南北の位置(緯度)を測るのは比較的簡単でしたが、東西の位置(経度)を測るのはとても困難で、これが多くの船が難破する原因となっていました。

グリニッジ天文台は、星や月の位置を使って経度を計算する信頼性のある方法を開発し、船舶が海上での正確な位置測定が行えるようにするために、1675年に設立されました。

天文台は天文観測の本拠地であると同時に、正確な海洋時計(クロノメーター)の開発が行われた場所でもあり、その後、世界が時間と経度を測定するための固定地点となりました。

2. グリニッジ天文台の見どころ5選

グリニッジ天文台の裏庭

グリニッジ天文台は2000年に天文台としての役割を終え、現在は博物館として毎年多くの観光客が訪れる人気観光地となっています。

天文台はグリニッジパークの丘の上に位置し、頂上からは世界遺産のマリタイムグリニッジの町やテムズ川、高層ビルが建ち並ぶカナリーワーフなどを一望できます。
急な坂を登るので、観光の際は歩きやすい靴で訪れましょう。

以下、グリニッジ天文台観光時の見どころを紹介します。
入場チケット予約は、この記事のチケット予約&アクセスの項目へ。

グリニッジ子午線をまたぐ

グリニッジ天文台にある子午線のクロースアップ
Photo: ©TanksLondon

英語表記: Prime Meridian

グリニッジ天文台で一番人気の見どころは、世界の時間と経度を測る基準点である「子午線」です。

天文台観光時には、この子午線上に立ち、時間の始まりを感じることができます。

この線の位置は、天文台で働いていた第7代王室天文学者のジョージ・ビデル・エアリーが望遠鏡を設置し観測を行っていた地点であり、1884年の国際会議にて、この子午線を基準点として使用することが合意されました。この決定により、世界の24の時間帯のシステムもこの子午線から測定されることになりました。

グリニッジの子午線が本初子午線として機能していたのは1970年代までで、1980年代以降は、IERS基準子午線が国際的な本初子午線として使用されています(IERS基準子午線は、グリニッジ子午線の位置から東に約102メートルの位置を通過)。 

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タイムボールの落下

オクタゴンルームの屋根の上にあるタイムボール
Photo: ©TanksLondon

フラムスティード・ハウスの屋根にある赤い球「タイムボール」は、1833年から使われている時報球です。

毎日午後1時にこの球が落ちることで、船員たちは計測に使用する航海用時計を正確な時間に合わせることができました。

現在でも午後1時になると球が落下するので、この時間に合わせて訪れてみてはいかがでしょうか?(タイムボールは午後1時前に上昇します)

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カメラ・オブスクラ

カメラ・オブスクラへの順路表示
Photo: ©TanksLondon

カメラ・オブスクラ(Camera Obscura)とは、小さな穴を通る光によって外の景色を投影する、写真機の前身となった装置です。この方法は元々、太陽を直接見ることなく日食を観察するために使用されていたのだとか。

グリニッジには、17世紀後半から19世紀半ばにかけていくつかのカメラ・オブスクラが存在していたそうです。

天文台中庭の小さな建物の中にある現在のカメラ・オブスクラは1994年に設置され、グリニッジとテムズ川、マリタイム博物館、旧王立海軍大学のパノラマを映し出します。

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ハリソンのタイムキーパー

机の上に置かれた古い本、時計、メガネ

「タイムキーパー」は、大工&時計技士であった ジョン・ハリソン (1693年-1776年没) によって発明された、天体航法による船の位置測定に使用される精密時計(マリンクロノメーター)です。

この時計の登場により、長距離航海に極めて重要である経度の測定が可能となり、当時の航海中の安全性が飛躍的に向上しました。

ジョン・ハリソンによって制作されたタイムキーパーは全部で5つあり、フラムスティードハウス内の「Times Gallery」には、初代「H1」から4代目「H4」までの4つが展示されています。

5代目のH5は、科学博物館の「The Clock Makers Museumギャラリー」で見ることができます。

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シェパード・ゲート・クロック

シェパード・ゲート・クロック
Photo: ©TanksLondon

天文台の門外に設置されている「シェパード・ゲート・クロック」は、初めて一般にグリニッジ時間を示した24時間表示の電磁式親子時計です。

ロンドンの時計技士チャールズ・シェパードによって発明されたこの時計のシステムは、1852年から1893年にかけて天文台から英国全土にグリニッジの時間を送信するために使用され、1880年には公式標準時として国全体の時間が統一されました(このシステムが導入される前、各町村は日時計を使って独自の時間を維持しており、国の東西で30分の差があったのだとか)。

1866年までに、グリニッジの時計からマサチューセッツ州のハーバード大学へ新しい大西洋横断海底ケーブルを介して信号が送られ、これが最初の世界的な時間ネットワークとなりました。

シェパード・ゲート・クロックは、現在でもグリニッジ標準時(GMT)を刻んでいます。

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3. グリニッジ天文台の入場チケット予約方法

グリニッジ天文台の入口
グリニッジ天文台の入口 / Photo: ©TanksLondon

グリニッジ天文台の見学時間は、1時間30分~2時間が目安です。

チケットは現地で買うことができますが、列に並ばなければならないことがあるため、事前にオンライン予約しておくとスムーズです。

入場チケットには次が含まれます。

【チケットに含まれるもの】

  • 子午線
  • カメラ・オブスクラ
  • フラムスティードハウス(博物館)
  • オーディオガイド

*オーディオガイドは日本語音声未対応です(2024年8月時点)。現地でQRコードをスキャンしスマホで聴く仕組みなので、利用される方はイヤホンを持参しましょう。

【グリニッジ天文台のチケット予約をする】
チケットの概要をチェック (GetYourGuide)


カティサークも訪れるのであれば、グリニッジ一日パス(GetYourGuide)もおすすめです。
また、グリニッジ天文台はお得なロンドン・エクスプローラーパスロンドンパスも利用できます。

4. グリニッジへのアクセス方法

グリニッジ展望台がある世界遺産マリタイム・グリニッジの町並み
世界遺産マリタイム・グリニッジの町並み / Photo: ©TanksLondon

ロンドン中心部からグリニッジを訪れる際は、ウェストミンスターからの観光クルーズがおすすめです。

電車であれば、DLRのカティサーク駅が最寄り駅です。

グリニッジの他の観光地については、別記事マリタイム・グリニッジとは?を参考にしてください。


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