ナショナル・ポートレート・ギャラリーとは?2023年再開!
この記事では、2023年6月にリオープンしたロンドンの「ナショナル・ポートレート・ギャラリー」について、訪れる際に知っておきたい基本情報や見どころを紹介しています。
1. ナショナル・ポートレート・ギャラリーとは?
英語表記 – National Portrait Gallery
設立 – 1856年
ナショナル・ポートレート・ギャラリーは、英国の偉人や著名人の肖像画や彫刻、写真などを展示するロンドンの美術館です。
ナショナルギャラリーに隣接し、トラファルガー広場や中華街の近くに位置しています。
建物は大規模な改修工事のため、2020年に休館しましたが、3年後の2023年6月22日に再開しました。
改修工事後のギャラリーについて
改修工事により、建物の北側には新しい正面入口が設けられ、3つの大きなドアと前庭が作られました。これにより、ギャラリーへのアクセスがより簡単になりました。
以前は一部がオフィスとして使用されていた東棟は、「ウェストン・ウィング」としてオープンし、2階(1st floor)は天窓が素敵なギャラリー、1階(Ground floor)や地階にはカフェやラーニング・センターがあります。
改装された「ブラバトニック・ウィング」には9つのギャラリーがあり、1840年~1945年の約100年に渡る肖像画が展示されています。
6月22日から7月2日までは、リオープンを祝して「First Look Festival」が開催。
この期間中、ポール・マッカートニー氏自身が参加するオンラインイベントやギャラリーのキュレーターによるツアー、ワークショップなどが行われます。
2. 館内の見どころは?
ポートレート・ギャラリーでは、約25万点のポートレートのうち、常時1400点以上の作品が展示されており、英国の歴代王やロイヤルファミリー、首相、作家、セレブリティ、デザイナーなど、さまざまな時代の偉人や著名人の肖像画を年代別に鑑賞することができます。
館内はやや複雑な構造をしているため、ギャラリーに向かう前に館内マップ(無料)を手に入れると迷うことがありません。
Bloomberg Connectsアプリをダウンロードすると、音声ガイドを利用しながら作品を鑑賞することができます(※イヤホンを持参する必要あり。ただし、日本語音声は提供されていません)。
常設展示ギャラリー
常設展示の鑑賞は無料です。
以下、ポートレート・ギャラリーが収蔵する注目の肖像画を一部紹介します。
注目のポートレート
- エリザベス1世
- ヘンリー8世
- ヴィクトリア女王
- エリザベス2世
- チャールズ3世とカミラ王妃
- ウィリアム皇太子とキャサリン妃
- ウィリアム・シェイクスピア
- ウィンストン・チャーチル
- アンソニー・ヴァン・ダイク
- ジェームズ・クック(キャプテン・クック)
- メアリー・シーコール
- チャールズ・ダーウィン
- ジョン・レノン
- ポール・マッカートニー
- ルシアン・フロイド
- モー・ファラー(モハメド・ファラー)
- エイミー・ワインハウス
- エド・シーラン
- カズオ・イシグロ
- デイヴィッド・ベッカム
- ケイト・モス
- ヴィヴィアン・ウエストウッド
エキシビション
館内では、様々な期間限定の展覧会も年間を通じて開催されており、その多くは有料となります。
【2023年のエキシビション】
- ポール・マッカートニー(Paul McCartney; Photographs 1963–64 Eyes of the Storm)
6月28日~10月1日開催 - イェヴォンデ(Yevonde; Life and Colour)
6月22日~10月15日開催 - デイヴィッド・ホックニー(David Hockney; Drawing from Life)
11月2日~2024年1月21日開催 - フォト・ポートレート賞2023(Taylor Wessing; Photo Portrait Prize 2023)
11月9日~2024年2月25日開催
最新のエキシビション情報やチケット予約はNational Portrait Gallery公式サイトへ。
生まれ変わったNPGブランド
3年間に渡る大規模な改修工事後の館内では、歴史ある建築やインテリアに加え、ギャラリーのルーツを保ちつつも21世紀版に生まれ変わったナショナル・ポートレート・ギャラリー(NPG)のブランドにも注目してみましょう。
ギャラリーの新しいブランドイメージを象徴する「新モノグラム」は、ジョージ・シャーフが初代館長だった1893年に描かれたスケッチをもとにデザインされたもので、ギャラリー内には新モノグラムのモザイク装飾床もみられます。
また、そのデザインを引き継いた書体は館内の至るところで使用されているのだとか。
館内のショップでは、新モノグラムのオリジナルグッズも販売されています。
カフェ&バー
休館前に人気だったポートレートギャラリーのカフェ。
改装後は、ロンドン各地にお洒落なカフェやレストランを展開するDaisy Green Collectionによる「Audrey Green」がオープン。
地上階(-1)はカフェ、地階(-3)はアルコールを取り扱うカフェ&バーとなっており、100枚以上のポートレートに囲まれた素敵な空間は一見の価値があります。
ちなみに、最上階には市内のスカイラインが見渡せるレストランがあり、館内奥のエレベーターAよりアクセスできます。
3. アクセス
【開館時間】
(2023年6月時点)
- 日~木 10:30am~6:00pm
- 金土 10:30am~9:00pm
【最寄り駅】
- 地下鉄 – チャリングクロス駅(ノーザーン、ベイカールーライン)
- 地下鉄 – レスタースクエア駅
- ロンドンバス – 3, 6, 9, 11, 13, 15, 23, 24, 87, 91, 139, 176
【最寄り観光地】