イギリスにおけるインフルエンザ予防接種ガイド2024-25
この記事では、イギリスのインフルエンザ予防接種について、NHSによる無料接種の対象者や種類、接種方法などの一般的な情報、そして自己負担で接種できるサービスについても紹介しています。
インフルエンザの流行前に、ぜひ参考にしてみてください。
1. イギリスにおけるインフルエンザ予防接種
毎年イギリスでは、政府による冬季対策の一環として、子どもや高齢者、基礎疾患を持つ方など、重症化リスクが高い人々を対象とした大規模な予防接種プログラムが実施されています。
このプログラムは、イギリスの国民医療サービスNHSにより行われ、対象者は無料で予防接種を受けることができます。
それ以外の方は、薬局にて自己負担で接種が可能です。
2. 【無料】NHSのインフルエンザワクチン接種を解説
通常、イギリスではインフルエンザの流行前である秋頃に接種することが推奨され、対象となるほとんどの成人は10月初旬から接種が始まります。
以下より、NHSのインフルエンザ予防接種に関する一般的な情報を紹介しています。
ここで紹介する情報は、主に「NHSイングランド」の公式情報を参考にしています。個々の状況や健康状態に応じた具体的な接種方法やスケジュールについては、かかりつけ医や薬局、学校などにご相談ください。
NHS予防接種の対象者(2024~25年シーズン)
【NHSのインフルエンザ予防接種対象者例】
- 妊娠中の方
- 2024年8月31日時点で2歳または3歳のすべての子供
- 小学生(レセプションからYear 6まで)
- 中学生(Year 7からYear 11まで)
- 6か月から17歳の高リスクグループの子供
- 65歳以上の方
- 長期滞在型住宅介護施設に入所している方
- 介護者手当を受け取っている方、または高齢者や障害者の主な介護者の方
- 医療従事者
NHSのインフルエンザ予防接種の対象者は、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの地域によって多少異なります。詳細は、各政府の公式サイトでご確認ください。
使用されるインフルエンザワクチンの種類
NHSの接種プログラムで使用されているインフルエンザワクチンには、主に以下の2種類があります。
- 不活化ワクチン: ウイルスを弱めたワクチンで、注射によって接種。
- 生ワクチン: 生きたウイルスを弱めたワクチンで、鼻腔内に噴霧して接種。
通常、子供には鼻腔スプレー型の生ワクチンが、大人には注射型の不活化ワクチンが接種されます。ただし、年齢や健康状態によって、接種するワクチンの種類は異なるそうなので、疑問があればGPや学校に相談することをおすすめします。
NHSインフルエンザ予防接種の予約方法
学校に通う子どもは、学校保健サービスを通じて保護者に接種に関しての案内が送られ、その後、学校での集団接種が行われます。その他の子どもは、かかりつけ医(GP)の診療所にて接種可能です。
大人は接種時期になると、かかりつけ医(GP)の診療所またはNHSの予防接種サービスを提供する薬局にて接種できます。
NHS flu vaccinationを提供する最寄りの薬局を検索する(公式NHSサイト)
3. 【自己負担】薬局でのインフルエンザワクチン接種を解説
NHSの無料接種の対象ではない方は、町の薬局にて自費のワクチン接種(Private Flu Jab)を利用できます。
直接薬局に行き接種、または接種予約できますが、大手薬局の場合は9月頃よりオンラインで事前予約することも可能です。
接種の当日は、問診票に現在の病気の症状や病歴、アレルギーの有無などの記入や、薬剤師より副作用などの説明を受けます。
プライベートのインフルエンザワクチン接種の料金は?
接種料金は薬局により大きく異なります。
2024~25年シーズンの大手薬局の「プライベート・フルー・ジャブの料金」を次の表にまとめたので、参考にしてみてください。
薬局名 | Private flu jabの料金 (2024-25年) |
Boots | £21.95 |
Superdrug | 会員価格 £9.95 通常価格 £19.95 |
Asda Pharmacy | £13 |
Tesco Pharmacy | £16 |
まとめ
本記事では、イギリスにおけるインフルエンザ予防接種について、NHSによる無料接種と自己負担の接種の両方を解説しました。
高リスクグループに該当する場合は、NHSによる無料接種を利用でき、それ以外の方も薬局で自己負担で接種が可能です。
接種方法や対象者、ワクチンの種類は個々の状況に応じて異なるため、詳しい情報はGPや薬局に相談しましょう。
この記事がインフルエンザの流行前にご参考になれば幸いです。